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和食の成り立ち

昔から日本では欧米ほど肉や乳製品を食べておらず、野菜や魚介類を主に食べてきました。肉を全く食べていなかったわけではないようですが、仏教が主要な宗教の一つであった日本では、時代によっては公に肉を食べることが認められていない時期もあったようです。そのため、精進料理といった野菜を使って肉の代わりとするような料理が発達することになったようです。また、現在では世界中の食材が簡単に手に入るようになっていますが、それは現在の輸送手段や保存技術がとても発達したからできることです。それらの手段や技術が無かった昔は、産地の近くでしか食材は手に入らなかったのです。特に生の魚などは傷むのが早いですから、川や海の近くでないとまず食べることができなかったのです。ですがこういった不便さは食材の保存技術を発達させることにもつながりました。代表的なものが乾物です。干物や燻製にしてしまえば生の常態よりも何倍も長持ちしますし、日光にさらすことによって旨み成分であるアミノ酸が増えるという副次的効果もついてきたのです。これらの食材はそのまま食べるのは難しいですが、一度お湯で戻したりすることで良い出汁を取ることができる食材として現在でも使われていると思います。漬物も同じように野菜を長期的に保存するために編み出された料理方法だと思います。野菜は今でこそ一年中スーパーなどで手に入りますが、それはビニールハウスなどを利用して冬でも温暖な環境を維持できるから一年中販売することができるようになったのです。ですが昔はそのような方法が使えなかったので、料理方法を工夫することでなんとか長期的に保存できるようにしたのです。このように文化的な側面や必要に迫られて発達していった料理方法が長い年月をかけて洗練されていったのが現在の和食だと思います。そして明治時代になると、文明開化とともにヨーロッパの文化が大量に伝わってきたためにそれまでの和食にあまり見られなかったすき焼きなどの牛肉を使った料理が和食に増えてくることになります。もともと日本の四季に合わせた様々な料理が和食のカテゴリーに入っていましたが、他国の食材や料理に影響を受けたものもこれからは和食として呼ばれるようになるかもしれません。ですから今後も和食は時代とともに数を増やし続けると思います。それとともに過去の和食の作り方が失われてしまわないように将来に伝えていく必要もあるでしょう。